【無職の夫が出ていきました】57 子どもの前では
- 2020.12.13
- 無職の夫が出ていきました
- コミックエッセイ, シングルマザー, シンママ, 離婚
こんにちは、カナコです。「無職の夫が出ていきました」57話です。
前回56話「痩せてなんてやるものか!」は、こちらからどうぞ!
「無職の夫が出ていきました」 57 子どもの前では
四月からうつになった私。ほとんど食事ができなくなり、すでに-4キロ。この二日間で更に-2キロ。
「わーい♪痩せたー!」なんて喜んでいられるのは、「心配して、助けてくれる」相手がいる時だけ。
もう頼れる人はいない、自己管理を怠って痩せて倒れたって、誰も褒めてなんかくれない。
食べなきゃ!とにかく食べなくちゃ!!と
無理矢理ゼリー飲料やカロリーメイトを豆乳で泣きながら流し込んでいました。
実家(おかん)から電話。いや、ほんの3時間前までそちらにいたんですけど…。
アパートに戻り、息子も帰ってきてるであろう状態で、私が何をしているか心配してくれたようです。
それを慰めるでもなく、「泣いてスッキリしろ!」という母。
しかし…
「子どもの前では泣いたらあかんで。心の傷は大きいんやから」
確かに、私は母が一番辛いであろう時も、母の涙や弱気な姿を見た事は、なかった。
父がいきなりそれまでいた大手企業から転職をして、給料は半分以下になりました。
兄は私立大学に入り、一人暮らしを始めたので仕送りもせねばならず、一番金のかかる時。
(父の給料では仕送り代だけで無くなっていたと思います)
それまで専業主婦だった母が、パートをかけもちして家計を支えました。
当時の通帳には、マイナス印もあり、おそらく銀行から借金もしていたのでしょう…、と今ならわかります。
それを、高校生だった私は暢気にアルバイトをし、家の手伝いも全くせず、自由気ままに暮らしていました。
(さすがにお小遣いはもらっていませんでしたが)
母の涙を見たのは、一度だけ。
私が20代後半の時、母が入院したのに、私は全く見舞いに行かずバイト仲間と遊び歩いていました。
きまぐれで一度病院に行くと…。
「本当、あんたは何を考えとるんや!!全く見舞いにも来ないで!!」と泣かれました。
あの時初めてみたおかんの涙はきつかったです…。
今までおかんの泣いている姿を見た事がなかったので、辛い思いをしている事に、気付けなかった。
「おかんは全知全能なる存在」だと思っていましたが、「ただの一人の人間」
母となった今の私も、「ただの弱い一人の人間」
それでは、また次回!
私は、申し訳ない事に息子の前で泣いてしまう事が何回もありました。
息子が優しいのは、私のせいかもしれません。
子どもには心配などかけず、「自分の楽しい事だけ」やらせてあげるのが「良い親」なのでしょうが…。
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母親は完璧な人間だと小さな時は思っていました。
高校生くらいになって母の涙を初めて見て、そして大人になり、自分の母がどれだけ頑張っていたか辛かったかを考えて涙が出てきます。
私は現在妊娠中ですが、我が子にはありのままのダメな私を見せようと思います。
それがダメなことだとは思ってません。
我が子にも、人に多くを求めない代わりに、自分もSOSをきちんと発信し助けを求めることができる人になって欲しいからです。
カナコさんはもうじゅうぶん頑張って、素敵なお母様だと思います。
>ひな さん
コメントありがとうございます!母は強い人間だと思っていましたが、普通に傷つく「ただの人間」ですものね…。
出戻りした今は、気持ちがわかるので母より率先して家事やっています(笑)
昔ももっと手伝ってあげれば良かった、と今は思います…。
大人になる事は「依存先」を増やす事、とどこかにあったので、助けて欲しい時は「助けて」と言えるのも、大人ですよね!
妊娠中とのこと、コロナで本当大変だと思いますが、元気で優しいお子さんが産まれますように!